英文契約書の用語、構文 (その22)(別紙/付属文書について) 

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 英文契約書の別紙/付属文書、「Addendum」、「Annex」、「Appendix」、「Attachment」、「Exhibit」、「Rider」、「Schedule」等

 英文契約書を読んでいると、ほぼ必ずといって良いほど目にするのが、「Addendum」、Annex」、「Appendix」、「Attachment」、「Exhibit」、「Rider」、「Schedule」等の英文契約書のいわゆる「別紙」、「付属文書」を表す言葉です。

「別紙」、「付属文書」が、英文契約書の中でどのように使われているかと言えば、例えば、その内容が多岐にわたるためこれを契約書本文に書くと煩雑になる場合、商品やサービス等の価格表など、将来的に変更される可能性のあるもの、契約書作成時に契約書本文中に書ききれなかったもの等々があります。

 別紙/付属文書は、契約書の一部を構成し、契約書と不可分一体

これらは、名称が別紙/付属文書となっていますが、これらは、契約書の一部を構成し、契約書と不可分一体のものです。そのため、英文契約書中の「最終性条項または完全なる合意(Entire Agreement)」と称される条項において、例えば、以下に作成した例文にように「別紙」、「付属文書」が、契約の一部を構成することを確認することもあります。

(1) 「All Attachments shall be deemed a part of this Agreement」

(すべての別紙は、本契約書の一部とみなす。)

(2) 「The Exhibits attached to this Agreement shall be made an integral part of this Agreement」

(本契約書に添付の付属文書は、本契約の不可分の一部とする。)

(3)「The terms and conditions in the addendums, exhibits and schedules attached hereto are the entire agreement between ABC Company and XYZ Corporation with respect to the subject matter thereof.」(本契約書に添付された付録、別紙およびスケジュールの条件は、本契約の主題に関してABC CompanyとXYZ Corporation間の最終的合意である。)

従って、これらの内容を変更する場合、例えば、以下に作成した例文のように規定されます。

(4)「No modification of this Agreement shall be binding unless executed in writing by both parties.」(本契約のいかなる変更も、両当事者の署名のある書面によりなされない限り、拘束力を有しない。)

 さまざまな呼び方

ところで、「Addendum」、「Annex」、「Appendix」、「Attachment」、「Exhibit」、「Rider」、「Schedule」を一括して「別紙」、「付属文書」と書いてきました。

辞書を見ると、以下の様なさまざまな訳がなされています。例えば、

Exhibit=「別紙」、「添付書類」、「付属書類」、「付属文書」、

Appendix=「付属書」、「付属書類」、「添付文書」、

Attachment=「別紙」、「付属書」、「添付書面」、

Schedule=「付属明細書」、「付則」、「スケジュール」

中には、例文(3) 「Addendum」、「Exhibit」、「Schedule」のように、契約書本文以外に複数のいわゆる「別紙」が使用されることもあります。組織または政府機関等によっては、内規、法律によってどの言葉をどのように使うかが定められている場合もありますが、多くの場合、英文契約書の起草者が任意で選択する場合が多いように見受けられます。

英文契約書の起草ということで思い出しましたが、自身の経験からも、作成に長い期間を要する契約(例えば、1つの契約を作るのに半年とか1年またはそれ以上かかる場合)では、英文契約書の本体部分のみをある程度完全な内容とし、交渉や内容の決定(価格、仕様)に時間がかかるものは、別紙/付属文書の形にしておきます(もちろん予定価格、仕様が当初から厳密に定義されている場合もありますが)。この1つのテクニックで、ずいぶんと助けられました。

なを、これらの言葉を当方で訳す場合は、翻訳する英文契約書の内容に即して、適切な言葉を選んでゆきます。

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